カテゴリ: 【街ネタ】

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(写真はイメージです)


 31日、サンシャインシティ(東池袋)の展示会開会式が9時から開かれるので、余裕をもって8時過ぎに現地着。近くの外食チェーン店に立ち寄り、カウンターで軽食とコーヒーを注文しました。

 テーブルで新聞を手に、紙コップに入ったコーヒーを口にすると「味がしない!」。紙コップのふたを開けてびっくり。中身は白湯でした。

 カウンターに出向き、女性の店員さんにその旨を伝えると、「もぉーし訳ございませんでした」といってすぐにコーヒーに交換してくれました。その慣れた対応ぶりに「よくある間違いなのかな」と思ってしまいました。

 原因は何か? 私のオーダーの仕方が悪かったのかもしれません。最初に「ホット」と頼んだのですが、対応した店員さん(外国人の男性)は、よく理解できなかった風なので「コーヒー」とお願いしました。それがバックヤードにどう伝わったのかは不明ですが、ホットウォーターが出てきたのは確かです。

 以前、家人が国際線の機内で「コーヒー」を頼んだら「コーラ」で出てきたとか。水を頼む際、ネイティブ風にカッコつけて注文したら「ウォッカ」を出されたとか、この手の話はいろいろありますね。コミュニケーションは難しい?

 日本人同士でも意思疎通はうまくいかないことがあります。それで思い出したのがNHKのコント番組『となりのシムラ』。志村さん扮する、くたびれた中年サラリーマンがシアトル系カフェで、若い女性スタッフ相手に注文に四苦八苦するという極上のネタです。その一端を紹介すると…。


シムラ「ブレンドね」

店 員「そのような商品はありません」

シムラ「じゃあアメリカンでいいや」

店 員「アメリカーノでよろしいですか」

(発音にムッとするシムラ。その後、いろいろやりとりがあって「ラテ」を注文することに。ここで乳製品の種類を問われる)

店 員「普通の牛乳、無脂肪、低脂肪、ソイ…」

シムラ「そのソイってなんだよ!」

(興奮して暑くなったせいか、アイスに注文を切り替えるシムラ。店員からフラペラテを勧められるのだが、今度はシロップの種類を聞かれ再び混乱する…)

 このコントでは、おじさん世代が「ホットコーヒー」の代名詞として使ってきた「ブレンド」も「ホット」も死語になりつつあることを示しているのか、はたまた増殖中のシアトル系カフェのこじゃれた商品名を皮肉っているのか。

 一杯のコーヒーを注文するのも難しい時代。カフェの店員さんに限ったことではありませんが、意思疎通を図ることの大切さを改めて感じた3月の初日でした。

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作品の掲載誌を手にする藤原さん(豊島区提供)


漫画・アニメ好きならば、「紫雲荘」(しうんそう)をご存知ですよね。かつて赤塚不二夫さんがトキワ荘とともに借りていたアパートです。

その紫雲荘は、いまや若手漫画家を支援する「紫雲荘活用プロジェクト」の拠点として活用されていますが、このほど同プロジェクト3期生の藤原絵人さん(ふじわらかいと)原作の漫画が、『月刊少年ガンガン』3月号(210日発売)に掲載されました。青春と受験をテーマにした「受験戦争」(作画=堂島ノリオ)という54ページの読み切りの作品です。

藤原さんは墨田区出身の22歳。多摩美術大学に入学し、授業の課題としてマンガ作品を提出したところ、300人中2位の成績を修めたとのこと。この授業がきっかけで徐々にマンガに興味を持つようになり、マンガ原作者を志したそうです。そして、「本気でプロを目指す」ため、昨年4月に紫雲荘に入居しコツコツ腕を磨いてきたのです。

 

藤原さんのコメント「実は構想自体は5年くらい前からあり、友人とのやりとりから生まれた作品なんです。掲載後、周りからオチが良かったなど、感想をいってもらえたり反響があってうれしいですね」

【紫雲荘活用プロジェクトとは】豊島区と地域が一体となって、平成23年から紫雲荘を活用してマンガ家を目指す若者をまちぐるみで応援する事業。月額家賃4万円のうち、2分の12万円が最長3年間補助される仕組み。現在、3期生3名が入居し日々創作活動に励んでいる。

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『モリのいる場所』5月、シネ・リーブル池袋ほか全国ロードショー
(c)2017「モリのいる場所」製作委員会


 豊島区東池袋「あうるすぽっと」で227日、5月公開予定映画『モリのいる場所』(配給・製作=日活)の先行試写会が行われ、豊島区民や自治体関係者ら多くの人が足を運ぶ中、私も参加させていただきました。

 上映前の舞台挨拶では、高野之夫豊島区長が「この映画が国際アート・カルチャー特命大使の皆さんと、全国、世界に発信していけるよう盛り上げていきたい」などと語りました。
 上映時間は90分。豊島区で長く暮らした画家、熊谷守一をモデルにした本作品は、昭和49年当時の豊島区千早の自宅(豊島区立熊谷守一美術館)を舞台に、彼と彼の家を訪れる人たちのある夏の日の出来事を描いています。彼の大ファンである山崎努さんが主演をつとめ、妻を樹木希林さんが演じています。

 草木が生い茂る庭、風の音、虫の声、その中で溶け込むように生き、好きなものだけを描いてきた主人公・モリの仙人のような風貌と温和な人柄に魅せられ、どんどんストーリーに引き込まれていきます。また風変わりな夫のすべてを受け入れる妻、秀子の優しい眼差しやチャーミングなキャラクターも魅力的でした。思わずクスッと笑ってしまうようなユーモラスな場面あり、ファンタジーありの心温まる作品です。

3月号 表紙 3月号 編集①
 彼の遺した油絵や墨絵を展示した豊島区熊谷守一美術館の情報は、『池袋15’3月号巻頭特集「美術館・博物館に親しむ」の中でご紹介しております。過ごしていた生活背景などを想像しながら鑑賞すると、また一味違って見えますね。

『モリのいる場所』ホームページ
http://mori-movie.com/

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精巧なトキワ荘復元模型(1/50)。通常は「お休み処」に展示


 手塚治虫ら著名な漫画家が、若き日に活動拠点として使っていた伝説のアパート「トキワ荘」(南長崎、旧・椎名町)は、漫画の聖地として知られています。

残念ながら1982年に老朽化のため取り壊されていますが、2011年に豊島区と地域が一体となって「としま南長崎トキワ荘協働プロジェクト協議会」を立ち上げ、トキワ荘があった街の記憶を後世にのこそうと、休憩・案内施設「豊島区トキワ荘通りお休み処」(南長崎2-3-2)の開設やモニュメントの設置などさまざまな活動を展開しています。

 そして、2020年をめどに「トキワ荘」を復元した「マンガの聖地としまミュージアム」(仮称)を南長崎花咲公園(南長崎3-9-22)につくる計画が具体的に進行しています。

 その一環として、このほど「トキワ荘関連施設整備基金」が創設され、217日から本格的に寄附金の募集が始まりました。

 高野之夫区長は217日、「としまマンガ・アニメフェスタ」の会場(区庁舎1)で、「多くの漫画家が切磋琢磨した漫画の聖地、トキワ荘を再現することは私たちの悲願。皆さまから頂戴した寄附はこの基金に積み立て、施設整備費用として活用します。ぜひ協力していただきたい」などと協力を呼びかけました。

 法人、個人ともに3万円以上の寄附をしていただいた場合、賛同者としてミュージアム内または南長崎花咲公園内に設置する銘板に名前を記入するとのことです。寄附の詳細は「トキワ荘基金」で検索してみてください。
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トキワ荘は1952年竣工の木造アパート(段ボールなどで作られた模型)

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記者会見で予算案を発表
(左)高野之夫区長らによる豊島区の会見=
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(右)前川燿男練馬区長の会見=126


 私たちの暮らしに関わる区政はすべて「予算」や「条例」などに従って動いています。2月から3月にかけては、その平成30年度の予算案などを区議会に上程し、審議のうえで議決する大事な時期に当たります。

 まず、1月下旬から2月中旬にかけて、各区は予算案を発表します。同日、各区では報道各社を呼んで記者会見を行います。今年の日程は以下の通りでした。

 ▽126日=練馬区▽130日=板橋区▽131日=文京区▽25日=豊島区▽28日=北区▽214日=新宿区

 予算案の中身は、各区のホームページにアップ(掲載)されていますので、チェックしてみるとよいでしょう。新聞各紙にも次年度のポイントが掲載されていますので参考になります。

各区の重点政策で共通しているのは、①少子高齢化への対応(子育て支援、医療・福祉など高齢者支援)、②安全・安心・快適なまちづくり、③地域の特性を生かした住民参加型のまちづくり――といったところでしょうか。

 さて、予算案の発表の次は区議会の始まりです。一般的には区長が区議会議員に対して、定例会開会の招集を通知し、あわせて本会議への提出予算案件(予算案、条例案、報告、その他)を提示します。

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豊島区議会が始動(214日、傍聴席から)


 豊島区を一例に説明すると、30年度予算案4件、29年度補正予算案1件、条例案27件、報告2件、その他6を提示します。

 そして区議会が始まります。豊島区では214日に開会、326日までの41日間を会期としました。初日の14日には、木下広議長の進行もと、高野之夫区長が1時間強にわたって新年度予算の概要やまちづくりに対する考え方を説明し始まりました。

 ところで読者の皆さんは、区議会を傍聴したことはありますか。区議会事務局などの窓口に出向き、住所や氏名など必要事項を用紙に記入し許可を得たうえで傍聴席に就くことができます。おそらく、多くの人にとっては話が難しく退屈きわまりないものと感じられるかもしれませんが、選挙と同様、区議会は区民のチェックも必要です。

なお、議会の開始時間はさまざまな事情で遅れることが珍しくありません。1時間以上待たされることもざらですので、覚悟しておいた方がよいでしょう。また、当ブログでは写真を掲載していますが、撮影も許可を得る必要があります。飲食や議事進行を妨げる行為(発声など)など、常識の範囲の禁止事項もありますので注意が必要です。

 

【お知らせ】月刊タウン誌『池袋15’』では、長期連載企画「高野之夫区長の日誌」「豊島区議会通信」などを通して、豊島区の行政情報をお伝えしています。

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