2018年02月

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精巧なトキワ荘復元模型(1/50)。通常は「お休み処」に展示


 手塚治虫ら著名な漫画家が、若き日に活動拠点として使っていた伝説のアパート「トキワ荘」(南長崎、旧・椎名町)は、漫画の聖地として知られています。

残念ながら1982年に老朽化のため取り壊されていますが、2011年に豊島区と地域が一体となって「としま南長崎トキワ荘協働プロジェクト協議会」を立ち上げ、トキワ荘があった街の記憶を後世にのこそうと、休憩・案内施設「豊島区トキワ荘通りお休み処」(南長崎2-3-2)の開設やモニュメントの設置などさまざまな活動を展開しています。

 そして、2020年をめどに「トキワ荘」を復元した「マンガの聖地としまミュージアム」(仮称)を南長崎花咲公園(南長崎3-9-22)につくる計画が具体的に進行しています。

 その一環として、このほど「トキワ荘関連施設整備基金」が創設され、217日から本格的に寄附金の募集が始まりました。

 高野之夫区長は217日、「としまマンガ・アニメフェスタ」の会場(区庁舎1)で、「多くの漫画家が切磋琢磨した漫画の聖地、トキワ荘を再現することは私たちの悲願。皆さまから頂戴した寄附はこの基金に積み立て、施設整備費用として活用します。ぜひ協力していただきたい」などと協力を呼びかけました。

 法人、個人ともに3万円以上の寄附をしていただいた場合、賛同者としてミュージアム内または南長崎花咲公園内に設置する銘板に名前を記入するとのことです。寄附の詳細は「トキワ荘基金」で検索してみてください。
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トキワ荘は1952年竣工の木造アパート(段ボールなどで作られた模型)

3月号 表紙

2月20日(火)に『池袋15'』3月号が発行されました!

3月号の特集は、
【巻頭特集】お散歩にぴったり アートbestコース
“美術館・博物館に親しむ”


 今年5月に公開予定の映画『モリのいる場所』で脚光を浴びている画家・熊谷守一の作品は、豊島区千早にある「熊谷守一美術館」に収蔵されています。その他にも貴重な作品を収蔵・展示する美術館・博物館が東京城北エリアには数多くあります。今回はお散歩がてら巡って欲しい地域の代表的なスポットを、各々の“お休み処”と共にご紹介します。冬から春へ内り替わる景色を堪能しながら歴史・文化に触れてみてください。

 詳しくは下の記事をご覧ください。
3月号 編集① 3月号 編集② 3月号 編集③

 その他にも、皆様の暮らしに新たな提案を行う「新生活特集」(P.10~13)や、春のお彼岸にちなんだ企画「注目のお墓特集」、子供の学習塾・大人の習い事を紹介する「『池袋15'』オススメ 厳選”学びの場”」など情報盛りだくさんです!
 
 プレゼント応募の方は下記画像をご覧になっていただき、右欄の「プレゼント応募フォーム」からご応募ください。
3月号 プレゼント

 ご応募お待ちしております!

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記者会見で予算案を発表
(左)高野之夫区長らによる豊島区の会見=
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(右)前川燿男練馬区長の会見=126


 私たちの暮らしに関わる区政はすべて「予算」や「条例」などに従って動いています。2月から3月にかけては、その平成30年度の予算案などを区議会に上程し、審議のうえで議決する大事な時期に当たります。

 まず、1月下旬から2月中旬にかけて、各区は予算案を発表します。同日、各区では報道各社を呼んで記者会見を行います。今年の日程は以下の通りでした。

 ▽126日=練馬区▽130日=板橋区▽131日=文京区▽25日=豊島区▽28日=北区▽214日=新宿区

 予算案の中身は、各区のホームページにアップ(掲載)されていますので、チェックしてみるとよいでしょう。新聞各紙にも次年度のポイントが掲載されていますので参考になります。

各区の重点政策で共通しているのは、①少子高齢化への対応(子育て支援、医療・福祉など高齢者支援)、②安全・安心・快適なまちづくり、③地域の特性を生かした住民参加型のまちづくり――といったところでしょうか。

 さて、予算案の発表の次は区議会の始まりです。一般的には区長が区議会議員に対して、定例会開会の招集を通知し、あわせて本会議への提出予算案件(予算案、条例案、報告、その他)を提示します。

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豊島区議会が始動(214日、傍聴席から)


 豊島区を一例に説明すると、30年度予算案4件、29年度補正予算案1件、条例案27件、報告2件、その他6を提示します。

 そして区議会が始まります。豊島区では214日に開会、326日までの41日間を会期としました。初日の14日には、木下広議長の進行もと、高野之夫区長が1時間強にわたって新年度予算の概要やまちづくりに対する考え方を説明し始まりました。

 ところで読者の皆さんは、区議会を傍聴したことはありますか。区議会事務局などの窓口に出向き、住所や氏名など必要事項を用紙に記入し許可を得たうえで傍聴席に就くことができます。おそらく、多くの人にとっては話が難しく退屈きわまりないものと感じられるかもしれませんが、選挙と同様、区議会は区民のチェックも必要です。

なお、議会の開始時間はさまざまな事情で遅れることが珍しくありません。1時間以上待たされることもざらですので、覚悟しておいた方がよいでしょう。また、当ブログでは写真を掲載していますが、撮影も許可を得る必要があります。飲食や議事進行を妨げる行為(発声など)など、常識の範囲の禁止事項もありますので注意が必要です。

 

【お知らせ】月刊タウン誌『池袋15’』では、長期連載企画「高野之夫区長の日誌」「豊島区議会通信」などを通して、豊島区の行政情報をお伝えしています。

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イベントのチラシ


 漫画やアニメーションなど豊島区が“得意”とする文化情報を発信するイベントが217(土)、18()の両日、豊島区役所1階のとしまセンタースクエアで開かれます。

 このイベントのタイトルは、「としまマンガ・アニメフェスタ」で、今回が初めての開催。主催者の豊島区によると、同区にとどまらず、近隣の練馬区、杉並区、中野区、さらには、としま南長崎トキワ荘協働プロジェクト協議会、一般社団法人マンガジャパン、一般社団法人アニメツーリズム協会、宮城県の石ノ森萬画館、石ノ森章太郎ふるさと記念館などとも連携し広域的な情報発信も行うとのこと。

 具体的なイベントを紹介すると、▽マンガ作家による「トキワ荘を語る」特別講演、▽トキワ荘のあった街でマンガ家を目指す「紫雲荘プロジェクト3期生による『マンガ体験教室』」、▽マンガジャパン協力のもとマンガ家による似顔絵コーナー(有料)、▽『鉄腕アトム』、『ドラえもん』などトキワ荘にゆかりのあるマンガ家の作品を読むことができる漫画コーナー――など、若年層から親子まで幅広く楽しめる企画を用意しています。

 ほかにも、著名な漫画家が巣立ったアパート「トキワ荘」の復元施設「マンガの聖地としまミュージアム」(仮称、2020年開設予定)のコーナーを設け、施設の整備計画を紹介。同時に「トキワ荘関連施設整備基金」を創設し、トキワ荘復元のための寄附金募集を呼びかけるそうです。

 

≪開催概要≫

〇日時:217日(土)・18日(日)午前10時~午後430分まで(最終入場は午後4時)

〇会場:豊島区役所1階 としまセンタースクエア(豊島区南池袋2451

○プログラム:豊島区役所のホームページで確認できます。

https://www.city.toshima.lg.jp/132/1712131446.html

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芸術家の情熱が注ぎ込まれた作品が並ぶ(豊島区提供)


 「池袋モンパルナス」をご存知ですか。
1930年代から40年代にかけて、旧長崎町(現在の要町・長崎・千早地域)には、多くの芸術家たちが居住したアトリエ付き借家が存在し、そのアトリエ村では画家、彫刻家、詩人、音楽家らさまざまなアーティストたちが交流を図り、ほとばしるようなエネルギーを発していたのです。

 それを総称して仏パリのモンパルナスになぞらえて、こう呼んだのです。特にこの193040年代は、第2次世界大戦から終戦、そして冷戦の始まりといった政治的に“混乱”していた時代でもあり、戦時中は自由な作品発表の場が失われ、そして戦後に新たな美術運動が始まる、といった激変期でもあったようです。

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アトリエ村の模型も常設展示(豊島区提供)


 さて、前置きが長くなりましたが、豊島区立郷土資料館(豊島区西池袋2-37-4)では26日から、企画展「アトリエのときへ‐10の小宇宙展」が始まりました(325日まで)。覧料無料です。9時~1630分。毎週月曜日と第3日曜日、祝祭日は休館です。

 展覧会のテーマは『旅』。紹介している作家は齋藤求、寺田政明、小熊秀雄、鶴田吾郎、高山良策、建畠覚造、麻生三郎、吉井忠、桂川寛、入江比呂の10名で、いずれも池袋モンパルナスを代表する作家です。

夕焼けに染まるキャンパスを印象的に描いた《夕陽の立教大学》(小熊秀雄)や、平成28年度より新たに豊島区所蔵となった《ブルターニュの巨石(対話)(寺田政明)など、「選りすぐりの作品・資料40点以上を見ることができる」(豊島区のニュースリリースから)とのこと。

一方、板橋区立美術館(板橋区赤塚534―27)では224日、20世紀検証シリーズの第6弾となる「東京沖縄 池袋モンパルナスとニシムイ美術村」が開幕します(415日まで)。観覧料は一般650円、高校・大学生450円ほか。930分~17時。月曜休館。

 池袋モンパルナスをはじめ、落合文化村、ニシムイ美術村(沖縄)に集った画家や詩人ら46人の作品約90点を通して、戦前から1971年の沖縄返還協定調印のころまでの、東京と沖縄間の文化交流の一断面を紹介するそうです。講演会なども予定されています。

 戦前の池袋、落合、ニシムイの各アトリエ村は、画家たちにとっては一種のコミュニティであり、「戦争や占領による抑圧の下にあった彼らの拠り所であり、世代や地域、思想を超えた交流によって多様な傾向の作品が生み出された」(板橋区立美術館の資料から)という。そして戦後、池袋モンパルナスは再建され、ニシムイ美術村は首里に建設され、それぞれの地で多くの作品が生み出され、また地域間の交流が進められ相互に刺激し合ってきた。

 今回の展示会は、こうした舞台で活躍してきた代表的な作品を紹介する。主なものをあげると、佐伯祐三《下落合風景(テニス)1926年、松本竣介《郊外》1937年、長谷川利行《新宿風景》1937年、杉全直《沈丁花》1942年、南風原朝光《窓》1954年、安谷屋正義《望郷》1965年など。作品内容はホームページでも確認することができます。

(『池袋15´3月号=220日発行=で、「東京沖縄 池袋モンパルナスとニシムイ美術村」の招待券プレゼント記事を掲載)

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