28-1
オープン1周年を迎えた「ゆいの森あらかわ」

 
『カディスの赤い星』や『平蔵狩り』などの作品で知られる小説家・推理作家の逢坂剛(おうさかごう)さんの講演会に行ってきました(325日、荒川区立ゆいの森あらかわ=荒川2-50-1)。「ゆいの森あらかわ・吉村昭記念文学館 開館一周年記念イベント」として開かれたもので、テーマは「開成いまむかし」。

 逢坂さんは1943(昭和18)11月生まれ。千駄木団子坂上にあった「観潮楼」

(現・森鷗外記念館)近くの出身とかで、「朝、鷗外先生が歯磨きしているところを見た」と真面目な顔で話していましたが、鷗外は1922(大正11)年に他界していますから、まったくの冗談です。

28-2

 吉村昭記念文学館はファンならずとも訪れたい

 
 幼少期に亡くした母への思慕の情や、自著も含めて挿絵画家として活躍した父との思い出などをモノクロ写真とともにテンポよく話してくれました。その後、出身校である名門、開成中学・高校
(荒川区西日暮里)での「坊主刈り」「名物行事の運動会」「筑波大付属高校とのボートレース」など思い出を披露してくれました。

講演会開会前には、芥川賞作家(1965年『玩具』)の津村節子さんのお話しがありました。津村さんはよく知られているように、吉村昭氏の賢夫人で「ゆいの森あらかわ」内にある吉村昭記念文学館の名誉館長でもあります。

11年前に他界した吉村昭さんに対して、「故郷である日暮里に対する愛情が深く、(日暮里駅方面から谷中銀座に下る)夕やけだんだんなど下町散歩をよくしていました」と振り返っていました。

会場の「ゆいの森あらかわ」は、中央図書館、吉村昭記念文学館、ゆいの森子どもひろばなどで構成した複合施設で、区の広報資料によると「あらゆる世代が活用できる施設」。館内にはカフェもあり、憩いの場ともなっています。お勧めです。

28-3

都電の旅もお勧め(荒川丁目停留場)


 「ゆいの森あらかわ」へのアクセスについてご説明します。東京メトロ千代田線、京成線、都電荒川線
(東京さくらトラム)が乗り入れている「町屋」駅から徒歩8分ほど。都電ののんびりした雰囲気を味わう場合は、「荒川二丁目」停留場で下車、徒歩1分ほどです。料金は170(ICカードの場合は165)

 「町屋」駅前の有名店のひとつに、今川焼の「博多屋」(荒川7-50-9)がありますので要チェックです。130円、持帰り専門。創業は1952(昭和27)年というから今年で66周年。当時の出来事を調べたら、日米安全保障条約発効・GHQ廃止、手塚治虫の漫画『鉄腕アトム』連載開始、十勝沖地震発生、日航機「もく星号」大島三原山に墜落などいろいろありました。

28-4 28-5

  今川焼の老舗「博多屋」には行列も。重量感たっぷり、適度な甘さがいい

 
 ちなみに、博多屋さんは池袋に姉妹店の池袋店(池袋
2-23-3)があります。『池袋15´』編集部のすぐ近くです。こちらも130円。「あんこたっぷり」という特徴も同じです。

26-1
店頭にはこんな看板があるのみ

 西武池袋線「江古田」駅近くのギャラリー併設型ベーカリー「ヴィエイユ」(練馬区旭丘1―56―2)で、織作家のshiroco(シロコ)さんの作品展「Makimono Exhibition 2018 Winter」が開かれている。会期は331日まで。入場無料。

26-2 26-3

(左)独特の風合い、落ち着いた色柄がいい
(右)ワークショップなどの際に使われる織機(はた)


大阪府出身の織作家shirocoさんの手織りのストールなどを展示。落ちついた色づかいに加え、糸の素材や織具合によって独特の風合いを醸し出しているのが特徴だ。ほどよい長さの房飾り(フリンジ)もアクセントになっている。

 同店は「江古田」駅から徒歩5分ほど。千川通り沿いの巣鴨信用金庫より3軒隣。ギャラリーを備えたパン屋さんなのだが、大きな看板は控えているうえ、織物や着物が展示されていることから和装店と勘違いされる人も少なくないとか。

26-4
本業であるパンは素材にこだわった逸品

 「パン」についても紹介しておこう。酵母(東京産ホエー=乳清)、小麦粉(北海道産)、砂糖(北海道産甜菜糖)、塩(沖縄産シママース)といったように、素材に徹底的にこだわっている。素朴な味もまたいいものである。

26-5

練馬区が所蔵する浮世絵師「歌川國貞」の作品を
採り入れた
shirocoさんの作品展のチラシ。
区の所蔵資料を無償で利用できる制度
「ねり魅deデザイン(文化芸術資産活用事業)」を活用した


Vieill Bakerycafe&Gallery
東京都練馬区旭丘1-56-2
営業時間は火~土1421時、日・祝1218

20-6 20-7
水野英子 『赤いくつ』の表紙(1957年、雑誌『少女クラブ』11月号
別冊ふろく復刻版)、
右は丸山昭さん


 トキワ荘跡地近くの休憩・案内施設、豊島区トキワ荘通りお休み処
(南長崎2-3-2)でパネル展示会「丸さんのトキワ荘物語 そして並木ハウス」が開かれています(527日まで)。主催は豊島区ほか。入場無料。

 「追悼 講談社『少女クラブ』元編集長・丸山昭」の副題をつけ、トキワ荘に集った多くのマンガ家たちと二人三脚でマンガ文化を育んできた故・丸山氏の功績をパネルで紹介しています。

415(14時~1730)には、丸山氏に育てられた一人で、日本の女性少女漫画家の草分け的存在でもある水野英子先生の「サイン本&グッズ販売会」を行うそうです。

丸山・水野コンビによる初の長編『赤いくつ』(B688)の自費出版本(限定400部、1,000)などを販売。〝トキワ荘の紅一点〟の水野氏と交流できる貴重な一日となりそうですね。(『池袋15’4月号より)

↑このページのトップヘ